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契約を守らない消費者の言い分

契約書を交わしていただくのは、それ相応の理由があります。

前回、実際にあったトンデモナイ要求をしてくる人たちをご紹介しましたが、今回はその派生版で契約をしてもトンデモナイ要求をする人たちをご紹介します。

原価で工事をしろ

「安く(工事を)して」という方が多いのは当たり前なのですが、中には原価で工事をしろと要求して来る方がいます。

商売ですから利益を得るのは当たり前で、その利益のとり方が良心的か、なボッタクリ主義なのかというだけで、無利益でやっている企業はありません。

でも、「ウチでは儲けないで他で儲けろ」と平気で言ってくる人が結構います。正直な会社ならば「それは出来ません」と答えるでしょうが、嘘つき営業マンは平気で原価でなくても原価でやりますと言うみたいです。

ある時、そんな人から見積依頼がありました。家を診た瞬間に手入れが悪く傷みが激しいと分かる状態で補修もそこそこ必要であるのは明らかでした。

見積を提出しに伺ったときに「原価でやってよ。他で儲ければいいでしょう。」と言われましたのでお断りしました。それでも「ミ〇〇〇さんは原価で、この金額にするっていうから同じ金額にして!」と言われましたので、「全く同じ内容ならば利益はいただけますが、明らかに手抜きになるので弊社ではその内容ではお請けできません。」と言ってお断りしました。

「職人さんなんか一日一万円払えば十分でしょう!」という奥さん

60代後半のご夫婦で、事ある毎に「ウチは年金暮らしだから安くして」という奥さんでした。

どの商売でも同じなのですが年金暮らしでも何でも基本的な金額は変わりません。逆にそのような割引をするのは違った意図があるとか、割引をすると見せかけたいだけのアピールであって実質は誰でも金額は同じであるものなのです。

年金暮らしというくらいですから日中も家にいるので、その奥さんは職人の出面(何人で何日来たかの記録)を付けていました。いざ支払の時となったら契約の3分の2程度の金額を出してきて「職人さんなんか1日1万円も払えば十分でしょう。取り過ぎよ!」と言ってきたので丁寧に日当はもっと高いこと、社会保険料や経費も掛かることなどを説明し、それ以前に契約があることをお伝えしましたが、納得してくれませんでした。すると横で見ていた旦那さんが「契約したのだから全部払え!」と奥さんを一括してくれました。

契約額から更に勝手に値引き

知人からの紹介で非常に造りが悪い注文住宅の塗り替えを請負いました。

その家はハッキリ言えば設計も(建築の)施工も悪く、見積で入れなかった修繕も多数必要であったのですが、紹介ということもありおまけして通常より多く値引きもしました。また、ちょっと特殊な塗料を使用したのでローラーを使わない刷毛塗りでの作業であったり、補修をして硬化養生をしなければいけなかったり、強風で砂ぼこりが付いてしまう恐れがあった時は作業を中止したりと非常に気を使って工事を行いました。

しかし、いざ支払いとなったら「ウチの会社ではそうしている」と言われ1か月以上先の日に「検査をする」と言い出しました。

その間は当然支払いもなかったのですが、そこで揉めたくもないので待つことにしました。指定された検査日時に行きましたら、その人が考えていた完成日(当方は全く知りませんし約束もしていません)に仕上がらなかったからと20%近い金額をさらに値引くと言ってきました。これも、その人が役員を務める会社でやっているという事です。当然断ったのですが、すると工事に意味不明な難癖を付けだし、直せと要求しだしました。直す理由もないですし、例え直しても変わらないものなので断りましたら、今度は工事を受け取らないと言い出しました。内容証明郵便等で請求し、このままでは訴訟になる忠告したのですが、支払もせず息子を使って嫌がらせの電話をしてきたりと滅茶苦茶なので、仕方がなく裁判所に訴え出ましたら、工事には問題がなく、(その人が)言うクレームは難癖だと裁判官に注意(?)され渋々支払いをしてくれました。なお、県内のハムやソーセージを作っている会社の役員なので、その会社の製品は絶対に買いませんし、当社の関係先も今後は贈答品等でも絶対に使わないと皆怒っています。役員なのですから、少しはグローバルな感覚を身につけて欲しかったです。

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