2022年最新版 アクリル塗料とは、どのような物か?
リフォーム会社などは無機塗料やフッ素といった20年以上の耐久性が期待できる超耐久塗料をメインで売り込んでいますが本当にそれらの塗料を使うことは有効なのでしょうか?
今回は、現在使われている主な塗料について振り返りながら最近の塗料事情を検証する第1弾として、アクリル樹脂塗料についてお話しします。
アクリル樹脂塗料は、まだ存在しているのか?
アクリルを主体とする塗料は、屋根や外壁に使われる塗料としてはもう無いと言っても良いかもしれません。ただし、外部でも紫外線による劣化が少ない軒天や内部で使われる塗料は今でもアクリル樹脂系が多く使われています。
ピュアアクリルって良いものなの?
少し前に「ピュアアクリル」を売りにした輸入塗料を良い者の様に売り込む塗り替え屋(技術的には塗装屋と呼べるレベルではないのでそう呼びます)が多くいましたが、本当に100%アクリルであるというのならば色は付きませんし、硬いため刷毛やローラーで塗ることも出来ないので、よく考えればインチキであると分かるはずなのですが、印刷されたカタログには「不純物がなく、伸びるのでひび割れにも追従して、耐久性も高い」なんて書いてあると信じてしまう人が多かったようです。でも、色が付いて伸びる時点で100%アクリルではないですし、ご存じのとおりアクリル樹脂塗料の耐久性はそれほど高くありません。
実際、クレームがすごかったらしく、ほどなくしてピュアアクリルは聞かれなくなりました。
素材としてのアクリルは万能
アクリルは、単体ではそれほど機能が高くないですが、何かを加えることで機能が増します。現在、ウレタン樹脂塗料、シリコン樹脂塗料などと言われている塗料の多くは、本当は(アクリル)ウレタン樹脂塗料ですし、(アクリル)シリコン樹脂塗料である物も多く、多くの塗料の基本素材として使われています。
次回は、ウレタン樹脂編です。