誤りがあっても紹介してしまう雑誌「建築知識」
インターネット上には様々な情報が溢れていますが、数年前からその内容には簡単に信頼を置けないとまで言われるようになってしまいました。実際、ウソが非常に多く、自己のビジネスのために都合よく話を作り変えて複数サイトで発表するグループもあり、一般消費者は真実がどうであるのかどんどん分かりづらくなっています。
1 インターネット草創期のある塗装店のブログ的サイトのウソ
ずいぶん前のことになりますが「建築知識」という建築専門の月刊誌を明らかに間違った内容の特集記事と共に神奈川県内のある塗装店のサイトが紹介されていました。どのようなサイトかと見て見たところ、アイデアは悪くないのですが総じてどれも”素人臭い”。思い付きで結果を考えてないでアイデアを実行しただけのものが多く、そこに理論はありませんでした。
そこにあった残念な素人的アイデアを上げると・・・・
- 中塗りと上塗りに色を一見で分かるぐらい極端に変える(耐久の半分でマダラになってしまう)
- 鉄部分を何でもステンレス製に交換(異種金属で腐食を誘発)
- 一般住宅にプラント用の重防食塗料を使用(ムダ。客からのオーダーではなく勧めてしまう・・・)
- コンクリート天端に防水塗料(耐久しない)
呆れたのは、レンガ調のサイディングの塗り替えを目地と表面の2色で塗り分けて元のレンガのように仕上げるというもので、素人から見れば「いいアイデア!」と思うかもしれませんが下塗り後に目地の色で全体を塗装して、上塗りで表面を塗るといった内容だったので、目地部分が塗装で言う「1度塗り」になるだけでなく表面も中塗りと上塗りの色が極端に違うため耐久の半分ぐらいの年月でマダラになってしまうといった塗装仕上げとしては欠陥品でした。更に残念だったのが、その欠陥に塗装組合も気づくことができず良いアイデアとして表彰してしまったことです。後に、あるメーカーの商品がその欠陥を指摘し、正しい工法を発表したことなどで軽はずみなアイデアであったことがプロの間には広まりました。
この様に施工には問題がありましたがメディアでよい会社のように報道されたので、それを鵜呑みにしてしまった一般消費者が多いです。技術はサイトからでは分からないので何とも言えませんが、内容を考えると期待は出来ないのではと想像できました。明白であるのは、その会社の建築の知識はゼロに近いということです。