下請職人の写真を、チラシやホームページで掲載している会社は、工事品質が低い
リフォーム会社などで、職人の顔写真にキャッチフレーズを付けて掲載している会社がありますが、その様な会社には注意が必要です。その理由とそこから読みとれることをお伝えします。
職人の本当の所属先を確認せよ!
弊社は自社社員での施工を主体としていますが、リフォーム会社や営業マンが多い会社は自社職人と言いながらも実際は下請けであることが多く、本当に社員の職人であるのか調べると良いです。その会社に聞いても本当のことは教えてくれないでしょうからか、こんな質問をしてみてください。出来れば書面で質問し、書面で回答をもらうと良いです(メールでもOKです。)
「施工は、御社で社会保険料を支払っている正式な社員ですか?」
もしこの質問にウソの回答をすると消費者契約法違反となり、施工後でも契約を取り消すことができます。質問文にその旨を記載してもよいでしょう。意地悪な方法ですが、回答がウソと(暗に)分かっていても契約をし、施工に来た職人に録画をしながら実際のこと(ウソだという事)を聞きだして、そこで契約解除だとする人もいます。もちろんトラブルになるのでおすすめはしませんが・・・・。
下請の場合が問題!
めでたく(?)本当に社員が施工している分には問題ではないのですが、実際は下請けであるにも関わらず広告やホームページに顔写真を掲載しているケースは深刻な問題が2つあります。
どんな問題があるのかお話しする前に、職人における下請け業はどのようなものかを知っておいていただかなければなりません。
人それぞれで異なった理由はあるかもしれませんが、安定した勤めではなく保証がない下請として独立するのは根本に出来高で収入を得ることが出来るので、勤めているよりも多く稼ぐことが出来る(可能性がある)という計算があるからです。当然ではありますが腕が良い職人ほど多くの現場に呼ばれ、一定の会社からの仕事だけを請けているのではなく、様々な会社の仕事をします。自分で直接仕事を請負うこともあるでしょうし、仲間の手伝いに行くこともあるでしょう。勤めている時よりも多い収入を得たいのですから当たり前ともいえるでしょう。
顔写真を載せても平気な訳は・・・・
下請けで腕が良く多くの会社からお呼びがある人は、特定の会社のホームページや広告に顔写真付きで掲載されることを拒みます。そんなことをすれば、他の会社に顔が立たなくなりますし、場合によっては仕事を切られています。
では、なぜ下請なのに顔写真付きで掲載される者がいるのか・・・・それは技術が低くいので他の会社からは依頼が入らないため、その会社からしか工事の依頼がないので、顔写真を掲載されても全く問題がないのです。
下請なのに飼い殺し
写真を掲載されているような下請け職人にとって、元請からもらう工事が全てとも言えますので、他の会社がどう思おうと従うしかありません。そのような関係ですから請負代金の決定権も元請に握られており、一見勤めているよりも稼げそうな金額ですが、車両などの経費のほか道具や副資材なども請負代金から賄わなければならず独立したにもかかわらず、勤めていた時よりも年収は低いといった現象になるものも少なくありません。
抜け出せないジレンマ
その様な下請職人は技術も低く、難しい仕事は出来ないから他からも声はかからないのですが、独立しているため、新たに学ぶ機会も殆どありません。また、自ら学ぶことも・・・・ないと思われます。しかし、悪条件下での下請業から抜け出したいという気持ちがあるためか弊社にも「下請けで使って欲しい」とやってくることもあるのですが、残念ながら技術的に問題があるので使うことが出来ないのです。弊社のような会社に勤めて技術を上げてから独立し直すことを勧めるのですが、意地なのか、何か分かりませんが踏ん切りもつかないようで・・・その様な職人は下請け地獄から抜け出せないままです。