SLATE ROOF GUIDE
スレート屋根は
塗る前の診断が重要です
薄型スレート瓦は製品や製造年代によって性質が異なります。劣化した屋根を見分けずに塗装すると、塗った後に割れや剥離が進むことがあります。岡部塗装店では、屋根材を確認し、塗装・補修・葺き替えのどれが適切かを判断します。
BASIC KNOWLEDGE
スレート屋根とは
住宅で「スレート屋根」「コロニアル屋根」と呼ばれるものの多くは、セメントを主成分として板状に成形した薄型の屋根材です。軽量で意匠の種類も多く、広く普及しています。
一方で、同じように見えても製品ごとに強度や劣化の傾向が異なります。表面の色あせだけを見て塗装時期と判断せず、製品名・建築年代・割れ・反り・層間剥離などを総合的に確認することが大切です。
塗装できないスレート屋根があります
2000年代初頭のノンアスベスト化への移行期には、経年によってひび割れ、欠け、反り、層間剥離などが生じやすい製品も販売されました。脆くなった屋根材は塗装しても基材そのものを強くできないため、塗装ではなくカバー工法や葺き替えを検討すべき場合があります。
屋根へ上がってから異常に気づくと、踏み割れを増やすおそれがあります。まず図面・仕様書・築年数を確認し、地上や離れた場所からの目視、必要に応じてドローン等を用いて慎重に調査します。
PRODUCT CHECK
特に慎重な診断が必要な主な製品
下記は判別の手掛かりとなる代表例です。製造時期には仕様や地域による違いがあるため、外観だけで断定はしません。


パミール
表層が何層にも剥がれる層間剥離が知られています。塗装での改善が難しい代表的な屋根材です。


レサス
経年した屋根では、ひび割れや欠けがないかを慎重に確認します。


シルバス
細かなひび割れや破断を見落とさず、歩行による踏み割れにも注意します。


グリシェイドNEO
ノンアスベスト移行期の製品として、割れ・反り・ヘアークラックを確認します。

アーバニーグラッサ
形状が似た旧製品もあるため、葺き足や端部の形状だけでなく資料を併用して確認します。


ザルフ/ザルフグラッサ
割れた欠片の落下や目立ちにくい微細なひび割れに注意が必要です。

コロニアルNEO
端部の左右対称形状や中央のM印が手掛かりになりますが、現物と建築資料を合わせて判断します。


エコ・ウーノ
先端の大きな波形が特徴の一つです。状態を確認して塗装可否を判断します。
IDENTIFICATION
スレート屋根を見分ける4つの手掛かり
- 建築年・改修年新築時だけでなく、過去に屋根を葺き替えた時期も確認します。
- 設計図面・仕様書商品名やメーカー名が記載されていないか調べます。
- 先端と端部の形左右対称か、切り込みや波形があるか、中央に刻印があるかを確認します。
- 劣化の現れ方色あせだけでなく、反り、欠け、層状の剥がれ、無数の微細なひび割れを確認します。
ASBESTOS
アスベストの有無は見た目だけで判断しません
古いスレート屋根にはアスベストを含む製品があります。一方、移行期のノンアスベスト製品には、強度面で慎重な扱いを要するものがあります。「アスベストを含まないから安心」「古いから必ず含む」といった単純な判断はできません。
改修工事では関係法令に沿った事前調査が必要です。図面等の確認と現地調査を行い、必要に応じて分析調査を検討します。
PAINTING QUALITY
塗装できる屋根でも施工方法で耐久性が変わります
下地の状態を整える
高圧洗浄後にひび割れ、欠け、旧塗膜の浮きを確認し、必要な補修を行います。
屋根材に合う塗料を選ぶ
材質と既存塗膜、劣化状態に適合する下塗り材・上塗り材を選定します。
縁切りを適切に行う
重なり部を塗料で塞ぐと雨水の排出を妨げるため、屋根の状態に応じた縁切りや部材を用います。
刷毛とローラーを使い分ける
段差や端部に塗り残しや過度な塗料だまりを作らないよう、形状に合わせて施工します。
「塗れるか」ではなく
「塗ることが建物のためになるか」を判断します
劣化した屋根に無理な塗装を勧めても、長く安心できる改修にはなりません。岡部塗装店は、診断結果と今後の使用年数、ご予算を踏まえ、塗装・部分補修・カバー工法・葺き替えから適切な方法をご案内します。
本ページをご覧になる際の注意
製品名・年代・外観上の特徴は診断の手掛かりであり、個別の屋根材や塗装可否を保証するものではありません。屋根へご自身で上がることは転落や踏み割れの危険があるためお控えください。