塗装は、何回塗ればよいのか???

塗料 塗装

他社の見積を見せていただく機会があるのですが、屋根や外壁に限ってなのですが「4回塗り」、「5回塗り」となっている見積を最近良く見かけます。ハッキリ言えば、悪いコンサルタントの指導でその様な見積が出されているだけで、性能が良くなるとか、耐久性が上がると言おうこともなく意味がないのですが、一般消費者にとっては魅力的に感じられるのかもしれません。その都度、説明してはいるのですが、どうしてもネガティブな事を言わなくてはいけないので、ここで文章にして説明しておきます。

通常の塗り回数(基本の塗り回数)

一般的な塗料の場合は、下塗り1回、上塗り2回の合計3回が標準的な塗り回数です。下地の状態によっては、これが下塗り3回、上塗り2回となる事もありますし、上塗り3回や4回(主に木下地の場合)となることもあります。塗り回数の判断は、見積時に100%分かるものではなく、塗ってみて、吸い込みなどの状況を確認してから、その都度どうするか(もう一度塗るのか、どうか)を見極めるもので、予め決めた回数だけ塗るだけでは十分な塗膜とはならないのです。

スレート屋根の場合

スレート瓦の場合は、その素材の性質から塗り替えの時には、紫外線による劣化で脆くなっているのが多いです。表面的に脆くなっているだけでしたら、一般的な安いスレート屋根用シーラーを塗ってもよいのですが、通常はそれよりも劣化が進んでいることが多く、状況によっては中まで劣化が進んでいて塗装をする前に瓦自体の強度を上げる処理をしてあげないといけない場合もあります。そこまで脆くなった状態では、安いシーラーを何度塗っても必要な効果は得られません。4回塗りだろうが、5回塗りだろうが意味がないということです。
脆くなったスレート瓦の場合は、浸透し中で固まるタイプのシーラーを下塗りとして使用します。浸透するわけですから分子が細かくなければなりません。したがって必然的に水性より分子が細かい油性のエポキシ系シーラーで含浸性があるモノを使う必要があります。10年ぐらい前までは、普通よりも値段が高い2液形エポキシ系シーラーでも浸透性は十分なものの、含浸性が足りず同じシーラーでの2回塗り、3回塗りが必要でしたが、現在は含浸性が高いエポキシ形シーラー(2液)がありますので、それを使用すれば1回で十分な状態になります。ただし、安いスレート屋根用シーラーの3倍弱の値段なので、使いたがらない業者が多いのです。「屋根4回塗り」を謳っている会社は、安価なシーラーを2回塗りしているのだと思われます。

鋼製屋根の場合

鋼製屋根の場合は、ヒドイ錆の発生がなければ防錆プライマー(下塗り)1回、上塗り2回で十分ですが、錆が多く発生している場合は”拾い錆”といって、錆が強く出ているところの錆を落としてから、その部分だけ防錆プライマーを1回塗ります。拾い錆の部分が乾いてから全体に防錆プライマーをもう1回塗って下地とします。でもこれは4回塗りとは言いません。また、拾い錆だけして全体にプライマーを塗らないとか、そもそもプライマー自体を全く塗らないと言う業者や職人は意外と多いです。特に、屋根以外の庇や玄関上の小屋根、ちょっとした鉄部などには、防錆プライマーを塗らずに上塗り2回だけの業者が多く存在していますので、見積書をよく確認して注意しましょう。

外壁の場合

外壁の場合も、下塗り1回、上塗り2回の3回塗りが標準です。スレート瓦と同じで、外壁の素地が脆弱な場合は含浸するシーラー等で固める必要がある場合がありますが、屋根の様に傷むことは稀ですので通常は、シーラーを塗った後に上塗り2回で十分です。窯業系サイディングのようなものは、理想は含浸系シーラーで固めてから塗装することですが、通常は窯業系サイディング用サフェイサーを下塗りで使用することでも問題なく、含浸系シーラー1回、サフェイサー1回の様に下塗りを2回塗る必要はありません。通常は、どちらかで1回塗れば十分と言う事です。
コンクリート壁やモルタル壁の場合は、素地が脆弱となっている場合に、他の下塗りの前に油性のエポキシ系浸透シーラーで、素地を固めたり中性化を防止する場合がありますが、水性シーラーなどの普通のシーラーを塗っても意味のある性能は出ません。建物改修工事に関するそれなりの知識と技術をもって判断をして仕様を決定すべきであるのですが、改修技術の手法をいい加減な方法で真似て、普通のシーラー1回、サフェイサー1回の様に下塗りを2回行う業者がいます。このような方法は、場合によってはサフェイサーと素地の密着を安価なシーラー(特に水性)が低下させる場合もありますので、この様な仕様を提案してくる業者にはご注意ください。

弊社では、特殊な塗材を除いて下塗り1回、上塗り2回を基本としていますが、素地の状態に応じて必要とあれば必要な分だけ塗り回数を増やします。しかし、それを見積に計上することなく、通常の標準仕様でご案内しておりますので、余分にお金をいただくことはありません。

 

群馬県内(前橋、高崎、伊勢崎、渋川)での塗装や塗り替え、建物改修、防水工事は弊社まで!

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