屋根塗装時の縁切りについて

薄型スレート瓦(商品名コロニアルなど)屋根の塗り替え時には、屋根材の隙間が塗料で埋まってしまったり、屋根材同士が塗料で密着してしまったりするので、「縁切り」という作業が必要です。「縁切り」は塗装が完全硬化してから行わないといけないので、塗装完了後2週間ぐらい経ってから行う必要があります。しかし、「縁切り」の意味が分かってないカタチだけの業者は、塗装を終えた翌日などに「縁切り」を行うので屋根材の重なり部分が再び密着してしまい意味がない作業となってしまいます。もっとも、何だかんだと理由をつけて縁切りを不要だとしてやらない業者が多いので、カタチだけでも縁切りを行う業者はまだマシなのかとは思いますが、それでも不具合がおきる可能性を残すのではプロの仕事とはいえません。

「縁切り」を行う理由は屋根の構造にあります。
屋根瓦は雨を完全に防げているわけではありません。雨の一部は瓦の裏に回り込み、重なった下の瓦や瓦の下の防水シートの上を通って、外に排出されます。もし瓦同士が密着して隙間がない状態の場合、裏に回った雨は抜けるところがなくなり、そこに溜まるしかありません。さすがに防水シートは雨を溜められるだけの防水性はないので、雨が溜まったところは下地である野路板腐らせてしまいます。

「縁切り」は簡単でない
屋根材同士の密着をはがし、「縁切り」を行うには、非常に手間がかかります。塗料は硬化していてなかなか剥がれません。また、剥がしたとしても屋根材小口部分の塗料自体も剥がれてしまい、補修塗りを余儀なくされます。実際にやってみると分かりますが、丸1日かかり手の皮がむけてしまいます。

当社ではタスペーサーを標準使用しています。
先に書いたように「縁切り」は非常に大変で手間のかかる作業です。完璧に行ったつもりでも屋根材同士の隙間がうまく確保できない可能性もあり、施工者としては不安が残ります。しかし、タスペーサーという縁きり部材を使用すれば確実に、早く、手間もかからず縁切りの効果を出すことが可能です。当社でタススペーサーをもう10年以上使用していますが、トラブルは一切なしですし、不具合がない確実な施工をお届けできるのでメリットは大きいです。タスペーサー

根強くはびこる「縁きり不要のウソ」と「タスペーサー意味なしのウソ」
「縁切り」を行わなくとも、すぐには不具合が出ないですし、塗装と雨漏りに関係際がないと思っている業者(職人)も少なくないので、いまだに「縁きりなんかイラネー!」と言い張る輩が多くいます。「初めての塗装のときは縁切りなんかしなくてもイイんだ!」とか「○年経っているから(経ってないから)縁きりはイラナイ!」とか言うのですが、その技術的な根拠を聞くと彼らは誰も答えられません。「昔からそうやってる」、「今までそれでクレームになった事はネー」、「昔誰かに聞いた」、「屋根屋から聞いた」など・・・どれも伝聞であったり、思い込みであったりします。屋根材や塗料メーカーに聞いてみたことを話すと「奴らは現場で塗装なんかしたことねー」などと言い訳を言うのですが、それなら屋根屋(瓦屋)さんも同じです。結局言い訳でしかないのです。
タスペーサーも同じです。使ったことがないのに伝聞で意味がないと言ったり、事前に調べもしないで間違った使い方をして「タスペーサーなんか意味がない」と言っています。ひどい者になると「タスペーサーを使うと屋根瓦が割れる」というありもしないデマまで流しています。使ってみれば、皆「こりゃいいね!」というのに・・・・これらのアンチ派が技術的な根拠も示さず、ネット上などに書き込んでいるので、消費者の混乱を招いています。技術的、論理的に説明ができない主張など、ただの戯言ですので、ブログなどの書き込みもよく読んで、その真贋を見極めてください。

刷毛をほとんど使わない塗り替え屋に屋根を塗らせてはダメ!
塗り替え屋の技術については後でも書きますが、“かわらの段差を塗るのに刷毛を使わないのはB級仕事”です。理由は簡単!段差がある部分は刷毛を使わないでローラーで塗ると塗料が付きすぎるので、塗膜としての品質が著しく低下します。また、「当社は屋根を4回塗ります!」などという業種はNGです。使用する塗料のメーカーによって、塗り回数は異なりますが、標準的な工法だと「下塗り+上塗り2回」です。この場合の「下塗り」とは1回塗りという意味ではありません。薄型スレート屋根に限らず吸い込みがある下地の場合には、「素地として問題がなくなるまで塗る」事であって、1回で大丈夫なこともありますし、3回塗っても足らないこともあります。品質が良くグレードも価格も高い下塗り材を使えば大抵1回塗ればよいのですが、安物の下塗り材だと2回は塗らないとうまく下地にはなりません。4回塗るという会社は上塗りの塗り回数を増やすわけではないので・・・自ら安物使っていると吐露しているのと同じです。

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